クライミングレスキュー訓練


日時:2017年5月27日(土)
遭対部訓練:クライミングレスキュー訓練
場所:御在所岳七の渡しの壁
メンバー:CLハチオ、SLゆきむし、SLgigi、アキ、ひーちゃん、のりさん、たけ、エスパー、コッシー、ソンベ、ひでさん、ひらちゃん、しょう、ひさし、ゆい、はやっしー、あゆ(記)

朝6:00に御在所裏道登山口に集合し、20分ほど歩いた七の渡しの壁に到着。各々準備して、8:00より遭対部主催のクライミングレスキューが始まり、18:00まで訓練を実施しました。SL、CLによる説明と実演があり、そのあとに参加者が2か所に別れて行いました。

クライミング中にトップが落石や墜落により宙づりになり、動けなくなった場合を想定し、要救助者(助けられる側)を救助者(助ける側)が宙づり地点からテラスなどの安全地帯に移動させる為の技術訓練でした。いろんなやり方がありますが、今回の訓練で行った方法を記載します。

 

■想定
アルパインクライミングで2人がダブルロープ2本(緑、青)で登攀。リード中のクライマー(以下、要救助者)が宙づり状態で動けなくなる。このとき、セカンドビレイヤー(以下、救助者)のセルフビレイで使用しているセルフ側ロープ(青ロープ)と、要救助者のテンションががかっているテンションロープ(緑ロープ)が異なるロープだった。
①セカンドビレイからの自己脱出
セカンドビレイヤーは、ビレイから自己脱出し、テンションロープをセルフビレーの支点に固定し、セルフ側ロープをフリーにする。
②墜落箇所までの登攀
要救助者のテンションロープを使いユマーリングで要救助者の所まで上昇。要救助者から青ロープ回収。
③介助懸垂
要救助者より上に強固な支点を作成し、この支点から青ロープをフィックスし、要救助者まで懸垂下降。要救助者を救助者に連結し、介助懸垂でセカンドビレイポイントまで懸垂下降。

 

 

■①セカンドビレイからの自己脱出
テンションロープ(緑ロープ)をビレイループのカラビナに通してから確保器に仮固定し、カラビナで抜け止めを行います。

 

そして、セルフ側ロープ(青ロープ)とテンションのかかったテンションロープ(緑ロープ)の連結を行います。セルフ側ロープ、テンションロープの両側にフリクションヒッチ(今回はクレムハイスト)でそれぞれスリングを巻き付け、セルフ側のスリングをテンションロープ側のカラビナにマリナーノットで固定します。テンションロープとセルフ側ロープを連結し、ビレイヤーからロープに荷重を移せたところでセルフビレイを解除します。

 

次に、セルフ側ロープを介助懸垂に使用したいためセルフ側ロープ(青ロープ)を外します。そのためには、テンションロープ(緑ロープ)を支点に連結したスリングにカラビナを通し、ムンターヒッチ+ミュールノットで支点とテンションロープ(緑ロープ)を連結します。マリナーノットを解除したらセルフ側ロープ(青ロープ)にかかっていた荷重が抜けます。これで、青ロープを使用して救助者を助けに行くことができます。

 

■②墜落箇所までの登攀
テンションのかかった緑ロープにフリクションノット(アッセンダーでも可)をセットし、ユマーリングの要領で要救助者のところまで登ります。自分で登れない時はテンションロープにスリングをかけ、アブミの要領でスリングに足をかけて登ります。ロープを持ってゴボウで登るのも一つの手段です。

 

■③介助懸垂
要救助者のところまで登れたら、要救助者ハーネスからテンションのかかっていない青ロープを回収します。さらに登り、救助者より上に強固な支点を作成し、自分のセルフビレイを取ります。

 

救助者まで懸垂下降で下がります。このとき、確保器をハーネスにカラビナで連結するのではなく、ハーネスのメインループからPAS(又はDGチェーン)を使用し、手が届くぎりぎりの位置に確保器をセットするのがポイントです。こうすることで、確保器と救助者の間に要救助者を配置することが出来、介助懸垂が容易になります。救助者を自身のPAS(又はDGチェーン)の確保器側に固定をします。

 

ロープナイフで緑ロープを切る時は、ナイフでロープ挟むようにして切ります。緑ロープに荷重がかかっているため、弱い力でも簡単に切れます。実際にやった時はとても緊張しました。懸垂で安全地帯まで下降しますが、自分よい背の高い人の懸垂は大変でした。

 

他の人がやるところを見たり、少し離れたところで練習しましたが、実際に2人ペアになってやる順番がきた時は緊張してしまい、うまくできませんでした。実際に事故が発生した場合は、今より焦ったりしてしまうので、訓練の時は、確実にできないといけないと感じました。
有意義な訓練になりました。他の参加したメンバーも年に1回だけの訓練だと忘れてしまうと同じことを思ってしまいました。時々テキストを見たり、実際に行う機会をもつことが必要だと感じました。
指導してくださったベテランのみなさん。ありがとうございました。

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